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0501-0506/1860

5/1 暖かい日
 父さんがオート麦を蒔き、僕がクワで土をかけた。オート麦畑で共同栽培をしているエイヤーズさんもオート麦蒔きに来た。
 母さんのセッケン作りを手伝う。
 昨日から学校で、モーリー先生の授業が始まったが、夏の学期は登校するつもりはない。

注 エイヤーズさんは、トレッドウェル家の土地でオート麦を共同栽培をし、収穫した麦を分配する約束をしている。

5/2 本当に気持ちの良い日
 エイヤーズさんの息子さんがオート麦蒔きに来てくれた。僕は午前中、父さんのオート麦畑の切株抜きを手伝う。そして、肥料撒きをした。

5/3 うららかな日
 僕は午前中、ケイトさんの店の向かいのオート麦畑を耕した。午後、父さんと二人で種蒔を終了する。3才の弟のマービンもオート麦蒔きが大好きだ。

5/4 暖かくて快適な日
 母さんは、町に行った。
 父さんは牧草の種蒔をし、僕はオート麦畑下に建つ納屋の芝生を掘起した。イチゴと野草の花が真っ盛りだ。

5/5
 父さんは全てのオート麦畑の種蒔を終えた。
 乳牛の子牛を4頭、放牧した。彼らは跳ね回り愛らしい。牧草も良く生えて順調に成育している。親牛等も調子が良い。

5/6 今日は日曜日
 父さん、母さん、姉さんはビンガムトンの町の集会に行った。僕は、聖書の章を八つ読んだ。
 僕達は日曜日には日曜学校に行き、いろいろな情報を仕入れる。


 農場の春は、実に忙しい。モーリスは、今日我々が春を待つより遥かに春が来るのを楽しみにしていた。彼や家族は、春先の様々な仕事に忙しく対応しなければならない。モーリスは何時も日記に天候をつけている。それは農家の生活に欠かせない重要なものだから。
 モーリスはほとんど農家の暮らしについて書いているように見える。彼が学校に行くのはほんの僅かである。当時は未だ義務教育に関する法律もなかった。当時、田舎では農閑期に学校が開かれた。農家は、家族の人手が必要であったためである。
 モーリスは、学校に行く時間が少ないにも関らず、上手に書いている。12才の少年にしてはほとんどスペルや文法の誤りはみられない。たくさん本を読んだ効果だと推測する。彼の手書き文は、力強い筆跡で読み易い。気がついたのだが、お金の記述について少々混乱しているところがある。多分、学校での勉強時間が少なかったためと思われる。   

訳者注
 ビンガムトンは5月になると一斉に花が咲きます。桜に花も見かけました。

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1860年5月1日 僕の家族と農場

 はじめに 1860年5月1日 モーリス・R・トレッドウェル

 これから日記をつけ始めるにあたり、何年も長く続けるようにたいと思う。これまでも日記をつけたことがあるが、形式もバラバラだった。
 僕は、昨年の12月14日で12才になった。家族と農場は次の通りだ。

『家族』
 ◎父さん:チャールズ(43)
 ◎母さん:ジェーン (38)
 ☆姉さん:エレン  (14)
 ☆僕  :モーリス (12)12月14日生れ
 ☆妹  :バーナ   (8)
 ☆弟  :マービン  (3)
 *家族全員健康だけれども、両親は時々リューマチが痛む。

『農場』
 ◎住所:ニューヨーク州ブルーム郡ビンガムトン プレゼントヒル
 ◎農場:37町歩(90acres);南に面した畑29町歩、北に面した森8町歩
     乳牛13頭(瓶入りバターを453g当り20セントで販売)
     

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序文(農家の暮らし) 

 南北戦争・西部開拓時代の「農家の暮らし」
 (モーリス・トレッドウィルの日記から)
            序文
 私は、1860年代に書かれたモーリス・トレッドウィルの日記を、現在の若い人たちに紹介し、その内容を解説しようと思う。彼が12才から21才の成人になる1860年からの10年間に書いた日記を基に、古き良き時代を思い起こし、追想したいと思います。
 モーリスは、限られた教育しか受けることができませんでしたが、表現力、正確な文法とつづりは見事なものです。南北戦争・西部開拓時代の暮らしぶりについて、絵を見るように活き活きと表現しています。
 私は、挿絵を入れて、更に分かり易いようにしました。これらの挿絵は、トレッドウィル家が購読していたアメリカン・アグリスト誌及びブルーム郡の石版画(アトラス:1866-1876)から採用しました。

 本書を発行するにあたり、私は次の方々に感謝申上げます。

アン・プレンテス:
  日記原本の持ち主であり、使用する許可を頂いた
チャールズ・イングリッシュ:
  南北戦争の戦闘活動について専門的助言
ポール・バンクロフト博士:
  当時の疾病・医薬品についての助言
マイナー・クーパー:
  当時の作業活動に関する説明と助言
マイナー・トーマス:
  必要な情報の提供
リンダ・ヤンコック及びジェームズ・バンダレン:
  先生の立場から中学生の教材として使用するための助言
フォレスト・デービィス(ニューヨーク州立大):
  様々な支援

編集・解説・発行  マジョリー・バーナム・ハインマン(Marjory Barnum Hinman)
(忘れられている1860年代の「農家の暮らし」若い世代に伝えるために)
WEB 南北戦争・西部開拓時代の「農家の暮らし」
WEB ビンガムトン(BINGHAMTON NY)の地図
訳者関連ブログ 五岳望支店語学房 

訳者注
●原題:DIARY OF A BINGHAMTON BOY in the 1860's
●マジョリーさんにより、1982年に出版された。
●訳者はマジョリーさんから「DIARY OF A  BINGHAMTON BOY in the 1860's」を和訳してブログに載せることについて快諾を頂き、本以外の関連資料も送って頂く。
●会社員の頃、しばしば滞在した第2の故郷であるBINGHAMTONの紹介をしようと和訳を思い立ちました。農業に従事しながら少しづつブログの更新をして参ります。迷訳もあると思いますが、団塊世代の百姓オヤジの愛嬌と思ってご容赦願います。

 本和訳『「南北戦争・西部開拓時代の「農家の暮らし」(モーリス・トレッドウィルの日記から)』の著作権は、訳者が有します。

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